2010年1月7日木曜日

Part VI:.エキゾティック馬券市場の効率性

2頭以上の馬に賭ける馬券をエキゾティック馬券という。馬連、馬単、3連単、ダブルなど、さまざまな種類のものが売られている。エキゾティック馬券は競馬ファンには人気がある。魅力の一部はそのリスク・リターンのトレードオフ、つまり勝つ確率はとても低いが払い戻しが高いことにある。単勝馬券に対するF-Lバイアスのことを考えると、大きなオッズの馬券が買われすぎているということは驚くに値しない。

Benterはエキゾティック馬券の魅力として次の理由をあげている。どの馬券市場でも勝つためには平均的な競馬ファンにまさる順位予想技術が必要だが、単勝馬券よりもエキゾティック馬券のほうがその差は少なく比較的容易である。多くの競馬場ではこの差を考慮して、エキゾティック馬券の主催者取り分(寺銭)を増やしている。

Asch and Quandt(1987)はエキゾティック馬券には「情報通の投資家の金」(smart money)が存在していると報告。競馬ファンにとってエキゾティック馬券市場のほうが、単勝馬券市場よりも難しいと考えられるからである。Bacon-Shone, Lo and Busch(1992)は馬単、3連単の投票はある順序での着順確率(順序確率)の高精度の評価であり、単勝市場よりも精度が高いことを示した。

Hausch, Lo and Ziemba(1994)はエキゾティック馬券の場合の最適な賭け方の一般公式を開発した。この手法はどんなエキゾティック馬券にでも使える。

ポスト位置は通常ランダムに決まる。先行馬の場合のように、内側のポスト番号が有利な状況もある。Canfield, Fauman and Ziemba(1987)は単勝やエキゾティック馬券の場合の効率性を調べるのにポスト位置バイアスを考慮した。カナダの3年分のレースデータを用いて、内側有利で外側不利という結果を得た。さらに、そのバイアスはトラックの外周が短くなれば周回数が増え、さらに顕著になる。しかし、競馬ファンは有利だと思うポスト番号を買いすぎるので、その有利さを打ち消してしまう。競馬場は傾斜角がついていて、雨が降ると柵近くに水がたまる。そうした悪い馬場の場合はポスト番号によるバイアスを本質的に打ち消してしまう。

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